合板をなるべく使わない

現在、日本で建てられているほとんどの木造住宅には「工業製品」の新建材が多く使用されています。

その代表格が「合板」。

合板は、木を薄くかつらむきのようにした板を複数枚、接着剤で貼り合わせた板で 外壁下地や床下地、屋根下地、複合フローリングの基材などに使用されることが多いのが現状です。 工業製品のため均一で狂いが少ない、木を扱う技術を問われないため扱いやすい、 大きな面をつくるのに便利で効率的に作業が進められる、等の理由で量産型の家づくりには重宝されています。

合板は無垢材に比べて安価なことや狂いが少ないため扱いやすいですが、一方で合板を使うことでの問題点が多くあります。

◎接着剤を多く使用している

複数枚の薄い木を貼り合わせているため、接着剤の使用量が多くなり、有害物質も多くなります。

 F☆☆☆☆の製品であっても有害物質はゼロではなく、シックハウス症候群やアレルギー等の健康被害の原因となってしまいます。

独特のニオイがしたり目がチカチカしたり気持ち悪くなることもあります。

◎結露発生のリスクが高くなる

合板は湿気を透さないため、内外部の温度・湿度変化により内部結露発生のリスクが高まります。 内部結露はカビ・ダニの発生・増殖、木材の腐朽、シロアリ被害等の原因になり 住む人や建物への重大な影響を及ぼす可能性があります。

◎建物強度に影響する

合板に強固な接着剤が使われているとはいえ、結露が発生し常に湿気があるところでは 剥離が起こりやすくなり、合板がはがれてブヨブヨになってしまいます。

外壁下地や床下地に構造用合板を使用している場合、その合板によって耐力壁や床倍率を 確保していることが多く、合板が弱くなると建物の耐震強度は低くなってしまいます。

TH健康住宅では

  下地材を含め、
合板はなるべく使いません

外壁下地材は昔ながら無垢杉小幅板、床下地材は根太を使用します。

その他内装建材に関しても、特に内部結露発生のリスクが高まる壁や床に関わる建材については、接着剤を使用して造られた透湿しない合板の使用はお勧めしません。

また、お客様にさまざまな懸念事項があることをご説明したうえでより自然に、住む人や家に負担が少ないものを使用するよう心掛けています。