しっかり対策!冬の暖房費を節約するワザ③

 

しっかり対策!冬の暖房費を節約するワザ③|株式会社東京ハウスデザイン

今回は、冬の暖房費を節約するワザの第3回目です!

1年で電気代が一番高くなる冬の時期、快適と感じる室温で過ごすためにエアコンやヒーターなどの暖房機器を使用する際、ただなんとなく暖房機器を使用するのと、効率的に部屋を暖めるための工夫をしながら使用するのとでは、省エネ性=電気代に大きな差が出てきます。
特に今年は電気代・ガス代の上昇が続いていますので、例年と同じように暖房機器を使用すると、光熱費がとんでもないことになるかもしれません。

空気(暖気、冷気)の特性、暖気を逃がさないコツを知っておくこと、そしてその対策がしっかりできることが理想ですが、まずはできることから対策をして暖房効率を上げ、光熱費の上昇に備えていきましょう。

第1回目『すぐできる対策!冬の暖房費を節約するワザ①』ではちょっとした工夫で簡単に対策できることを、第2回目『しっかり対策!冬の暖房費を節約するワザ②』では窓周りの寒さ対策についてしっかり対策することをご紹介しました。
第3回目は建築の観点から、長期的に考えて、しっかり対策できることの中で、前回ご紹介した窓周り以外でできることをご紹介したいと思います。
これから家を建てる方、現在または将来リフォームを検討されている方は必見です!
ぜひ参考にしてみてください。

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断熱リフォームをする

前回の記事でご紹介しましたが、家の中で熱が逃げる箇所は開口部で約48%、外壁・屋根(天井)・床は合わせて約35%となり、開口部だけでなく家の断熱性能も重要であることがわかります。暖房を付けてもいつまで経っても部屋が暖まらなかったり、暖房を切ったらすぐに寒くなってしまう場合、家全体もしくは部屋全体の断熱性能が低い可能性があります。

そんな時は断熱リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
「断熱リフォーム」には、前回ご紹介した「内窓を追加して二重窓」にする方法のほか、外壁や屋根・天井、床に「断熱材」を入れたり、「断熱塗料で外壁や屋根を塗装」したりする方法があります。おすすめなのは、断熱効果=節電効果が大きい断熱材を入れるリフォームです。

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家が冬寒くて夏暑過ぎるのでどうにかしたい!と弊社にご相談いただく方は多くいらっしゃいます。外壁面や屋根・天井面、床下に少なからず何かしらの断熱材が入っている住宅がほとんどのはずなのに、なぜ断熱性能が低いのか、理由は大きく分けて2つあります。

1つ目は断熱材そのものの断熱性能が低いことです。リフォームの現調で壁の中を開けて確認すると、密度が低く、厚みのないグラスウールが入っていることが多くあります。一応断熱材は入っているけれど、あまり断熱の意味をなしていない製品が施工されています。

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断熱性能が低い理由2つ目は、断熱材に隙間があることです。断熱材は隙間なく連続して入っていなければ、断熱効果は半減してしまいます。しかし実際には、そもそも隙間がある施工をしていたり、壁内結露で断熱材が濡れてずり落ちてしまったり、床下の断熱材が一部落ちてしまっていたりすることが多く、隙間がない状態できちんと断熱されていることが少ないのです。

冬の寒さや夏の暑さを改善するなら、優れた断熱性能で確実に隙間なく施工できるセルロースファイバーで断熱リフォームするのがおすすめです。
セルロースファイバーの断熱性については『セルロースファイバーのココがすごい!~断熱性~』や『Forcus セルロースファイバー』に詳しく書いていますので、ぜひチェックしてみてください。

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セルロースファイバーは床下から外壁、屋根面まで、家全体を包むように施工するのが理想的ですが、リフォームする範囲、施工を内部から行なうか外部から行なうか、生活している中での寒さ暑さの感じ方、ご予算等によって、断熱施工する箇所を決めていくとよいでしょう。
例えば床下の断熱の場合、床を張り替える場合はもちろん、張り替えなくても床下に空間があれば潜って施工することが可能です。外壁面であれば、外壁材はそのままで部屋側から断熱施工し内装を仕上げる方法と、外壁材をはがして外側から断熱施工し外装を仕上げる方法があります。

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TH健康住宅株式会社(旧・東京ハウスデザイン)では、これまでセルロースファイバーによる断熱リフォームを多く行なってきており、冬の寒さや夏の暑さの感じ方が全然違う!とのお声を多くいただいております。お客様のご要望をお伺いし、お住まいの状況などを考慮したうえで、適切なご提案をいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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無垢床材を取り入れる

部屋の中で一番下の足元にある床材。その床材が冷たく感じると、同じ室温でも体感温度はより低く感じてしまいます。体感温度が低いと暖房の設定温度を上げてしまったり、使用時間が長くなってしまう可能性があり、電気代にも影響してきます。

木質系床材には、一般的に多く使用されている複合フローリングと無垢床材があります。
それぞれの特性は『Focus 無垢床材』をご参照ください。
冬の時期の冷たさの観点で考えると、複合フローリングは裸足では立っていられないほど冷たくなるのに対し、無垢床材はヒヤッと感がなく、やさしい体感です。
床が冷える理由としては、床材がもつ空気の量にあります。

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複合フローリングは加工された製品で、基材は合板、表面は塗装や加工されているため、空気層がほとんどなく、冷えやすくなります。一方で、無垢床材の内部には天然の空気層が多く存在し、その空気層に日中の太陽光などで温められた空気を溜めることができるため、いつでもぬくもりを感じることができます。その他コルクタイルやカーペット敷なども寒さ対策には適した床材です。

暖房費節約を考えると、足元にある床材は体感温度に大きく影響するため、しっかり考えて選ぶとよいでしょう。

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部屋の空気を循環させる

暖かい空気は上部に溜まるため、シーリングファンなどを使い暖気を下におろすことで効率よく空気を循環させることができます。

以前ご紹介したサーキュレーターは気軽に設置ができ便利ですが、羽根の径が小さく強い風を起こすため局所的に空気を循環させることを得意としています。
一方でシーリングファンは大きな羽根でゆっくりと空気を動かすため、部屋全体の空気を循環させることを得意としています。
吹抜けがあるリビングなどで空間全体の空気を循環させて上下の温度差を解消させるには、シーリングファンがおすすめです。

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窓の配置や大きさを考える

家を建てるとき、もしくはリフォームで窓の配置を変えるときは、ぜひ窓の配置や大きさなどを計画的に考えるようにしましょう。

気を付けるのは北側の窓です。
最初にお伝えした通り、部屋の中で最も熱が逃げていくのは開口部です。冬の寒さ対策を考えた場合、昼間はカーテン等を開け陽射しを取り込み自然光で部屋を暖め、日が暮れてからは部屋の暖気が逃げないようにすることが大切です。北側の窓は一日中陽が当たらず暖気が最も逃げていく箇所になりますので、窓が大きいと暖房効率が悪くなってしまいます。
建売住宅などでは、部屋を広く見せるために北側にも関わらず大きな窓を配置していることが多いですが、冷暖房効率、省エネ性などあくまで熱損失のことを考えた場合には、北側に大きな窓を配置することはおすすめしません。

部屋の換気をするには小さな窓で十分ですので、風の通り道は作ってあげた上で熱損失を抑えられるような窓の配置や大きさを考えてみましょう。

まとめ

気温が低い冬は暖房機器の使用が増え、1年の中で最も電気代が高くなりやすい時期です。しかも電気代の値上げが続いている昨今ですので、いつも以上に節電対策を徹底したいところです。
空気の流れ方や自然光の力、素材の特性を知っているだけで省エネへの意識が高くなり、暖房機器の使い方が変わってくると思います。
ひとつひとつはちょっとしたことですが、実践することで省エネ性の向上=電気代の節約につながっていきますので、まずはできることから始めてみてください。